56話「殺人講義」COLUMBO GOES TO COLLEGE

米国初放送:1990.12.9
NTV初放送:1994.5.6

ピーター・フォークの年齢:63歳

ゲストスター:スティーブン・キャフリー(役名:ジャスティン。大学生。声:大塚明夫)、ゲイリー・ハーシュバーガー(役名:クーパー。劇中での呼ばれ方は、クープ。大学生。声:山寺宏一
コロンボ史上最年少、22歳の犯人さん登場。そして筆者が、おともだちになりたくない犯人さん部門、第1位 でもあります。
大学生のジャスティンと、同級生のクープは、家は金持ちで、お父さんの社会的身分は高く、何不自由なくキャンパスライフを送っています。こいつらは、ゲーム感覚で試験問題を盗み、それが担当教授のラスク先生にバレてしまいます。先生は、二人を教授室に呼び出し、叱りつけます。あたりまえだボケ。退学か落第に処すると言われた二人は、ラスク先生殺害を計画します。ドロボウした上に、退学ぐらいで済ませてもらえる寛大な処置に、いっこも感謝もせず、叱って下さった先生を逆恨みし、口止めに殺そうという、前代未聞のクソバカガキ犯人。見ているあたし、怒り心頭です。ラスク先生が、ジャスティンとクープに言ったお言葉は、名言でした。まさに、教師の鑑。字幕版より。
「才能と環境に恵まれながら、なんて事だ。それを自ら無駄にして、己を冒涜している!他人を尊敬する事を知らんのか!」
事件の被害者となる、ラスク先生の、この言葉こそが、「殺人講義」のメインテーマでした。然り、他人を尊敬することの大切さ。謙虚さ。それを著しく欠いたバカ若者、ジャスティンとクープの、愚かしさ。真剣に叱ってもらえることが、ありがたいことだと、おまえら、22にもなって、まだわからんのか!きゃつらを退学させるという先生の案は、ものすごく本人のためになる、教育的措置だ。一回、家を追い出されて、社会に一人出て、働いてみれば、自分の恵まれていたことを自覚もできるだろうにな。
コロンボは、ジャスティンたちの大学に、犯罪学の客員教授として招かれており、事件現場に居合わせます。ベテラン刑事に現場を抑えられても、まだ「ヤバい」と思わないジャスティンとクープ。他人を尊敬することを知らないこいつらは、コロンボ先生のことを、やれ、背が低いだの、ダサいだのと陰口をたたき…おまえらよくも、世界のオットコマエ、コロンボ警部に向かって…なにが背が低いだ!キュー、ムカつく!彼は172センチよ!154センチのあたしからしたら、ちょうどいいわよ!背丈で人様を評するなんて、客員教授の先生を侮蔑するなんて、あああー、許せない!おのれジャスティン、仏罰くらわっしゃい!
きわめつきは、ジャスティンがクープに言った、コロンボ評。字幕版より。
「あいつの両親さ、近親結婚じゃないの?」
…お、おまえは…なんですってぇー!おまえぇえええ、もう一回言ってみろ言ってみろ。そういうことをゆうのは、このクチかこのクチか。ええい、そこに立てぇーい、歯ぁー食いしばれ。パァーンパァーン、往復ビンタ、二回目裏拳で、指輪の爪あとつきでパァーンパァーンパァーン、以下エンドレスビンタ。
コロンボの犯人への呼び方、今回はクソガキなので、いや、教え子なので、ファーストネーム呼び捨てで「ジャスティン」「クープ」。筆者は、本作をビデオの字幕版でしか、まだ見ていないので、これは原語での呼び方。呼び方含め、吹替え版で翻訳がどうなってるか、スパドラで見るのが楽しみだわあ。