15話「溶ける糸」A STITCH IN CRIME

米国初放送:1973.2.11
NHK総合初放送:1974.6.8
ピーター・フォークの年齢:45歳
ゲストスター:レナード・ニモイ(役名:バリー・メイフィールド先生。外科医。声:天田俊明)。

犯人へのコロンボの呼び方、今回は医者ということで「メイフィールド先生」。この冷徹な外科医を演ずるは、ニモイ地のまんまじゃねーかのスポック。あ゛?いや、俳優名がニモイで、『スタートレック』でのニモイの役が、スポックだ。あたしが解説するまでもないかもしらんけど、いまどきの若い子は、ひょっとしてミスター・スポック知らないかも。とにかく、本放送時における今作の狙いは、テレビのスター対決だったことは間違いない。『刑事コロンボ』と同時期に、大人気番組だった『スタートレック』の、大人気俳優が、犯人役での登場で、視聴者ワクワクだったわけです。

みなさんお待ちどう!今回は、刑事コロンボVSミスター・スポックですよ!みたいなな。

今作のみどころは、ふだん滅多なことで怒らないコロンボが、メイフィールド先生に対しては、ブチ切れたことでしょう。デスクをはさんで対峙するふたり、コロンボの懸命の推理を聞いてたら、笑い出しちゃったメイフィールド。すると

コ「なにがおかしいんです。」小池朝雄ボイス、低音部。

なおも笑い飛ばしているメイフィールド。コロンボは、黒いポットをとりあげ、それをデスクに、いきなり、たたきつけました。コロンボらしからぬこの動作には、メイフィールド先生もビックリ、ファンもビックリ。コロンボの腹の底からの怒りの、真剣さを表現しております。

しかしぃ、この年頃のニモイ、苦みばしってエエ男やのう。まあ、あたしはフォークの方が好みなんやけどー。